頑張っている先生もいる。
頑張っている校長先生もいる。
そんな先生のいる学校は少しずつでも事態は好転して行く。
そんな話。
とある小学校の校長先生の話
上の子が小学校6年生当時、その学校は6学年中3クラスが学級崩壊レベルの状態でした。そこに校長として赴任していらした先生は頑張っていたと思う。
当時の色々と裏事情に詳しかったPTA会長によると、そういう荒れた学校の対策をするために送りこまれた方らしい。
元々は同じ区の別の小学校の校長先生で、知人がその小学校に通っていたのだけど、その元いた学校ではすごく惜しまれて転任されていったと知人が言っていた。
そんな先生。
当時の全校生徒400人強。
自分の学校の生徒は1人1人をちゃんと認識できるよう、顔と名前を覚える主義だと言う。
1学期の終わりには
「全校生徒の3分の2までは児童の顔と名前を覚えられたけど、3分の1はまだ一致しないので頑張ります」
と、PTAの役員会で言っていた。
子ども達が登校する時は毎朝校門に立ち、子ども達と挨拶を交わす。
荒れたクラスには自らがほぼ毎時間通ってフォローする。
日々子ども達の近くにいて子ども達と過ごしているので、PTAとか大人が先生に用がある時はつかまえるのが大変なんだけど(笑)
上の子が卒業して下の子のボランティアで同小学校に行った時、
「上のお子さん、今中学ですよね?どうですか?」
と、普通に上の子のことを覚えていて、卒業後でも気にかけてくれる。
子どもがクラスと言う場所に陳列された商品ではなく、1人1人生きて考えている人間だと思って下さっているのが伝わってくるような方でした。
もちろんその先生の在任している間にいじめが完全になくなったとは言わないけれど、学級崩壊レベルで荒れているクラスはなくなっていました。
とある小学校の校長先生の話2
学校が落ちついてしまったからでしょう。
その校長先生はたった2年で惜しまれつつも次の学校へと転任されてしまいました。
そして次の校長先生。
そんな先生のあとだったので、若干残念な思いもあって、個人的には赴任当初は若干冷めた思いで見ていたんですが、こちらもとても良い方でした。
思えば私が聞き流してしまっていたんですね。
2学期の保護者会で、この校長先生、ただいま全ての教室を回っておりますと前置きした上で、現在まだ学校から完全にいじめがなくなっていないこと、今一生懸命対処している最中なのでもう少しだけ時間が欲しいと言うことを説明、謝罪していました。
その後、学年末の最後の保護者会の時にいじめ被害者の親御さんがその事について話す時間を設けられて、そこで別のクラスだった私は初めて具体的にいじめがあったことを認知したわけなのだけど…
その頃には、一時は不登校だったお子さんは学校に来る事が出来るまで回復していました。
よく不登校だったお子さんを保健室登校させる学校のお話はよく耳にしますが、この校長先生、なんと校長室登校させていたそうです。
校長先生だと元普通の教員なので勉強も教えられるし、保健室だと誰でも出入り自由だけど、校長室なら加害児童も目につかないようにこっそり入って来る事もできないし。
加害児童は被害児童が校長室から出てくるのを待って暴言を繰り返すような子だったけど、そういう時は加害者を強制連行だったとか。
個人的にはこの、被害者を保護すると同時に加害者の方を被害者の前から排除するという姿勢は、とても良いように思う。
害を与えてくる相手を目の前で遠ざけてくれると、口先だけじゃなくて守ってくれる気があるんだなと感じられるのではないかしら。
そんなことの繰り返しで、その後被害児童が少し落ちついてきたところで、本人の希望を聞いたうえで加害児童がいない隣のクラスで隣のクラスの児童達と勉強させていたとのこと。
その上で、次年度は以前【いじめのないレアクラス】で書いたように、被害児童に配慮して加害児童のいじめを再発させないように考慮したクラス編成をしていた。
そして…結果、その小学校の最後のカオス学年と言える下の子の学年が落ちついたところで、その学校ではおそらく目に見えたイジメは聞きません。
その校長先生もとても子どもとの交流を大切にする方で、子ども達と話すきっかけになればとモルモットを飼って、いつでも見に来てねと声をかけていたそうです。
うちの子もうちの子の周りの友達もその校長先生の事は大好きで、休み時間によく遊びに行っていたらしいです。
運動会前に用があって校長先生に会いに校長室に行くと、いつも運動会の練習とか準備とかでジャージ姿でした。
当日も当たり前にジャージ姿で、子ども達のためにと熱くなる校庭に自ら水をまかれる姿が印象的でした。
その先生も…ほぼ問題が解消した2年後に転任してしまわれたんですけどね…。
学校は校長先生の姿勢がカラーになるのか?
そんな感じに子ども達が通った小学校は最初はカオスだったものの、その後4年ほど良い校長先生に恵まれて改革。
おそらくかなり落ちついたのですが、上の子の時はその小学校で落ちついたお子さんも、中学校に進学してからかなり荒れて暴力全開になったので、結局下の子の時の加害児童も中学になったらまた、加害行動を繰り返すのかもしれません。
我が家は上の子の時にその中学校の姿勢にとても疑念を抱いていたので、下の子は少し離れた環境の良い進学校として知られる学校に越境通学させることにしたのもあり、その後を知る事はありませんが…。
その地元の中学は学校長も教師も子どもを預けるにはあまりに信頼のおけないところで、上の子がなんとかそこを脱出して今では普通に楽しく生きているので笑い話ですが、事実は小説より奇なりというか、特に校長に関してはそこまで?と思える話満載でした。
確かに子どもに一番に接するのは担任ですが、最終的にその学校での一番の権限を持つのは校長なので、校長がダメな学校は結局先生がどれだけ良くてもダメになるのだと思います。
ということで、次回は梅の章その中学の校長とのカオスなやりとりを綴ってみる予定です。
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